- はじめに|営業職からのキャリアチェンジで失敗しないために
- 営業経験があるとなぜキャリアが広がるのか?
- 営業からのおすすめキャリアパス5選のご紹介
- 営業出身者からのキャリア転職事例
- 最後に:営業経験は“可能性の塊”だ
はじめに|営業職からのキャリアチェンジで失敗しないために
「営業で結果は出してきたけれど、この先どんなキャリアがあるのかが見えない」
「今の経験を土台にして、もっと市場価値の高い仕事に挑戦していきたい」
そう考える営業職の方は非常に多い。
事実、私自身も大手人材紹介会社でRA(リクルートアドバイザー)として法人企業を担当しているが、転職を希望する営業職の方々からは同じような相談を日々いただいている。
「営業として頑張ってきたけれど、ずっとこの道でいいのか?」という不安は、決して珍しいものではないのである。
しかし安心してほしい。
営業職の経験は「キャリアの潰しが効く」代表的な職種であり、その強みを活かして多様なキャリアに挑戦できる。
なぜなら営業は、「人を動かす力」「数字で語れる力」「再現性を持って成果をつくる力」といったビジネスの基盤スキルを、最も短期間で鍛えられる職種だからだ。企業側もこの点を理解しているケースが多いため、営業経験者を高く評価する傾向にある。
この記事では、数多くの営業経験者の転職を支援してきた私が、法人営業経験者に特に人気で、かつ営業経験者から実際に転職成功をすることができる5つのキャリアパスを厳選して紹介する。
さらに、【年収】【やりがい】【将来性】という3つの軸で比較し、自分の強みを活かせる選択肢を見つけやすいよう整理した。
営業の経験を武器に、次のキャリアをどう描くか。その道筋をこの記事を通して一緒に考えていきたい。
営業経験があるとなぜキャリアが広がるのか?
営業経験は、ビジネスのあらゆる土台となる力を体系的に身につけられる職種である。
だからこそ、一度営業を経験すると「次に何をやっても活かせる」と言われるほど、キャリアの選択肢が広がるのである。
その理由は大きく分けて3つある。
1. どの業界でも通用する「顧客との信頼構築力」
営業とは、単に商品やサービスを売る仕事ではない。顧客の課題を正しく把握し、信頼を得ながら解決策を提示する“課題解決型の仕事”である。
この「信頼構築力」は業界や職種が変わっても必要不可欠な力であり、コンサルタントやカスタマーサクセス、さらには事業企画や人事などの職種でも求められる。
事実、私が支援してきた方々の中でも「営業で培ったヒアリング力や関係構築力を武器に、異業種のキャリアで成功している」ケースは非常に多い。
2. 数字で語れる「再現性のある成果創出力」
営業は常に数字に追われる仕事である。売上、成約率、訪問数──すべてが数値化され、目標に対して結果を出すことが求められる。その環境の中で成果を出し続けてきた人材は、「結果を数字で説明できる」という強みを持つ。
これは転職市場で極めて評価されやすい。なぜなら、企業は「実績を再現できる人材」を欲しているからである。営業経験者は自然とこの力を鍛えられるため、他職種に転じた際も「数値改善を軸に語れる人材」として一目置かれるのだ。
3. 組織を動かす「コミュニケーション力と調整力」
営業は顧客だけでなく、自社内でも多くの関係者と協働する。マーケティング部門とリード施策をすり合わせたり、エンジニアや商品企画と顧客ニーズを共有したり、時には経営層に提案を行うこともある。
こうした経験の中で培われる「社内外を巻き込み、成果に向けて調整する力」は、どんな職種でも求められる汎用スキルである。営業でこの力を高めておくと、キャリアをシフトした先でもスムーズに成果を出せる。
つまり営業職は、「人を動かす力」「数字で語る力」「組織を調整する力」というビジネスの三大基盤スキルを網羅的に鍛えられる仕事なのである。だからこそ、一度営業を経験しておけば、その後は企画・マーケティング・コンサル・人事など、多方面にキャリアを広げやすい。
「営業はキャリアのスタート地点として非常に優秀である」と言われるゆえんは、まさにここにあるのだ。
営業からのおすすめキャリアパス5選のご紹介
1.SaaSフィールドセールス職|“プロダクト × 提案力”で事業成長を牽引するキャリア
SaaSのフィールドセールスとは、法人顧客に対してSaaSプロダクトを提案し、導入を支援する役割を担う職種である。従来の「モノを売る営業」とは違い、SaaSは契約して終わりではなく「継続的に使ってもらい、成果を出してもらう」ことが前提となる。そのため、単なる売り切り型営業ではなく、顧客の課題を深く理解し、最適なソリューションを描ける人材 が求められる。
営業経験者にとっては、自らの「課題解決力」「信頼構築力」をさらに発展させられるキャリアパスであり、今後も市場価値が高まり続ける領域である。
営業経験が活きる理由
SaaSフィールドセールスにおいては、従来の営業スキルが進化した形で活用できる。
- 課題ヒアリング力:顧客の業務フローや組織構造を理解し、「どこにSaaSを導入すると効果的か」を見抜く力。
- 提案力:単に「機能紹介」をするのではなく、顧客のROI(投資対効果)に繋がるシナリオで提案できる力。
- 長期的関係構築力:契約後の活用フェーズを見据え、CS(カスタマーサクセス)にスムーズに引き継ぐための信頼関係を築く力。
従来の営業で培った「顧客との距離の詰め方」が、SaaS営業では「顧客の成功に寄り添う姿勢」として昇華するのである。
年収の水準
- ミドルレンジ:500〜800万円がボリュームゾーン。
- SaaS大手・エンタープライズ担当:年収1000万円超も珍しくない。成果報酬型のインセンティブが加わるケースも多い。
- スタートアップSaaS:年収はやや抑えめだが、事業成長に直結する経験が得られ、将来のキャリア価値が高い。
営業経験者が転職する際も年収は維持されやすく、むしろSaaS領域を経験することで「伸びしろ」が大きい。
やりがい
SaaS営業のやりがいは、単なる契約獲得ではなく「顧客の事業成長に寄与できる点」である。自分の提案が顧客の業務効率化や売上拡大に繋がり、さらにその成果が継続的な契約更新へと反映される。
また、SaaSはアップデートを繰り返すプロダクトであるため、常に最新の機能やテクノロジーを学びながら営業に活かせる。営業活動そのものが「プロダクトと顧客を繋ぐハブ」となり、事業全体の成長を実感できるのは大きな魅力である。
将来性
SaaS市場は今後も右肩上がりの成長が見込まれており、フィールドセールスの需要も拡大している。
キャリアの広がりも多様である。
- プレイヤーとして成果を出し、年収1000万円クラスを狙う
- マネージャーとして営業チームを率いる
- 事業会社のCSや企画職にキャリアを広げる
- SaaS業界の経験を活かして独立・起業する
特に「SaaS × セールス」の経験は市場価値が高く、転職市場でも常に需要がある。
営業経験者にとって、SaaSフィールドセールスは「営業力を最新のビジネスモデルで磨き直し、市場価値を一気に高められる」キャリアパスである。短期的な成果と長期的な顧客成功の両方に関わりたい方にとって、非常におすすめできる道だ。
2.カスタマーサクセス|“売って終わり”ではなく“顧客と共に成長する”キャリア
カスタマーサクセスは、主にSaaS企業を中心に導入後の顧客を支援し、契約継続やアップセルを通じて長期的な関係性を築く役割を担う。
従来の営業が「契約を取る」ことに主眼を置いていたのに対し、カスタマーサクセスは「顧客に成果を出してもらう」ことが目的である。
営業経験者が持つ「関係構築力」「課題解決力」はもちろん、「顧客の声を拾い、社内に還元する調整力」もフルに活かせる職種であり、近年は営業からのキャリアシフトとして特に人気が高い職種の1つだろう。
営業経験が活きる理由
営業職で培ったスキルは、カスタマーサクセスでそのまま土台になる。
- 信頼構築力:契約前後を問わず、顧客との関係性を長期的に維持する力。
- 課題ヒアリング力:顧客が真に困っていることを聞き出し、解決策を提示する力。
- 社内調整力:顧客の声をエンジニアや企画部門に伝え、プロダクト改善に繋げる力。
つまり「新規を取るための営業」から「顧客に成功してもらうための営業」へと役割がシフトするイメージである。特にSaaSの世界では、解約率を下げることが売上維持に直結するため、営業経験者が活躍しやすい土壌が整っている。
年収の水準
- 平均水準:450〜700万円程度が多い。
- SaaS大手企業:700万円以上も珍しくなく、マネジメント層やエンタープライズ担当では1000万円超えの例もある。
営業からのキャリアチェンジとしては比較的年収レンジを維持しやすく、成長企業に入れば昇給ペースも速い。
やりがい
最大のやりがいは、「顧客の成功に長期的に伴走できる」点である。
営業は契約を取った瞬間に一区切りを迎えるが、カスタマーサクセスはそこからが本番である。顧客がサービスを正しく活用し、成果を上げ、「導入してよかった」と言ってくれる瞬間に大きな充実感がある。
また、顧客の声を社内にフィードバックし、サービスそのものを育てていけるのも特徴である。自らの働きが事業成長に直結する感覚を得られるのは、この職種ならではである。
将来性
SaaS市場は今後も拡大が続く見通しであり、カスタマーサクセスはその中心に位置づけられる。
- 専門性を高めてエンタープライズ顧客を担当する
- マネージャーとしてチームを率いる
- プロダクト部門や事業企画にキャリアを広げる
こうした多様なキャリアパスに繋がりやすく、市場価値は年々高まっている。特に「解約率を下げられるCS人材」はどの企業からも引く手あまたである。
3. コンサルタント|営業経験者が最も活かしやすい“課題解決型”キャリア
コンサルタントは、企業が抱える経営課題や業務改善のテーマに対して解決策を提示し、実行まで伴走する役割を担う。営業で培った「課題ヒアリング力」「提案力」「信頼構築力」がそのまま活きる職種であり、未経験からでも転職市場で比較的挑戦しやすいキャリアの一つである。
営業経験が活きる理由
営業は日々、顧客の課題を掘り下げ、最適な提案を行うことが求められる。実はこのプロセスはコンサルティングと極めて近い。違いは「扱う対象のスケールと深さ」にあるだけである。
例えば営業で「商品導入による売上改善提案」をしてきた人であれば、コンサルでは「市場戦略の立案」や「業務フロー改善」にまでスケールアップした形で取り組むことになる。つまり、営業時代に培ったスキルを“拡張”するイメージでキャリアチェンジが可能なのである。
年収の水準
外資系コンサル(戦略・総合ファーム):初年度から600〜900万円も珍しくない。成果次第で年収1000万円を超えるキャリアも十分に狙える。
国内コンサル(IT・人事・会計系など):500〜700万円スタートが多い。専門性を高めれば年収は安定して伸びていく。
営業経験者にとっては、「年収アップを目指しやすいキャリアパス」といえる。
やりがい
コンサルタントの醍醐味は、顧客の意思決定に直接関与できる点にある。営業時代は自社サービスを武器に提案を行うことが多いが、コンサルタントは顧客の立場に寄り添い「どうすれば事業が成長するか」を中立的に考える。
そのため「一企業に対して深く入り込み、経営層とディスカッションできる」「クライアントの成功体験を自らの成果と感じられる」というやりがいがある。
将来性
コンサルタントとしてのキャリアは、その後の選択肢をさらに広げる。
専門領域を極めて独立(フリーコンサル)
事業会社へ転じて経営企画・事業開発ポジションに移る
マネジメントを経てパートナーや役員クラスへ進む
特に20〜30代の営業経験者がコンサルを経て事業会社の経営企画にキャリアアップする事例は多く、まさに“キャリアの跳躍台”となり得る。
4. 企画職(営業企画・事業企画)|現場感を“仕組み化”するキャリア
営業企画・事業企画は、営業組織や事業そのものを成長させるための仕組みや戦略をつくる役割を担う。営業経験者にとっては、自らの現場感覚を「再現性ある仕組み」に落とし込み、組織全体を動かすステージに移るキャリアパスである。
営業経験が活きる理由
営業を経験した人材は、「現場のリアル」を知っている点で強い。
- 現場感覚 × データ分析力:単なる数字の羅列ではなく、「なぜこの数字が出ているのか」を顧客行動や営業プロセスの実態と紐づけて考えられる。
- ボトルネック発見力:営業活動のどこに無駄や改善余地があるかを具体的に想像できる。
- 組織を巻き込む力:現場を経験しているからこそ、営業メンバーを説得し、行動変容を促せる。
営業経験がない人が机上で考えた施策は現場で使われないことが多い。逆に、営業経験を経て企画に移る人材は「現場が納得する仕組み」を作れるため、企業にとって極めて価値が高い。
年収の水準
- 営業企画:500〜700万円程度が多い。管理職やマネジメント層に進むと800万円以上。
- 事業企画/経営企画寄り:600〜900万円。経営直下ポジションでは1000万円超えも狙える。
営業経験から企画職へ移行する際、年収は維持されやすく、むしろスキル次第で伸びやすいキャリアである。
やりがい
企画職の最大のやりがいは、自らの施策が「組織全体の成果を底上げする仕組み」として機能する点にある。
- 営業時代:自分やチームの数字を追う
- 企画職:営業組織全体の数字を改善する
このスケール感の変化が、企画職ならではの魅力である。
さらに、経営に近い視点を持ち「この事業をどう成長させるか」を考えられる点も、挑戦しがいのあるポイントだ。
将来性
企画職はキャリアの広がりが非常に大きい。
- 営業企画 → 事業企画 → 経営企画へとステップアップ
- 新規事業立ち上げに携わる
- 将来的に事業部長や経営層へ進む
特に近年は「データドリブンな営業戦略」を描ける人材が不足しており、営業経験+企画力を持つ人は市場価値が高まっている。
営業経験を「仕組み化」する視点を持つことで、企画職は一気にキャリアの幅を広げられるポジションである。自らの経験をただの個人実績で終わらせず、“組織全体を動かす仕組み” に昇華したい方には特におすすめできるキャリアパスだ。
5. マーケティング職|“顧客の声”を活かして市場を動かすキャリア
マーケティングは、商品やサービスを「どう市場に届けるか」を戦略的に設計する仕事である。営業が「目の前の顧客に直接アプローチする」のに対し、マーケティングは「顧客を惹きつける仕組みをつくる」点に特徴がある。
営業経験者は顧客のリアルな反応や購買心理を熟知しているため、この職種で大きな強みを発揮できる。特に「どんな訴求が顧客に刺さるか」を肌感覚で理解していることは、机上の分析では得られない武器である。
営業経験が活きる理由
営業経験者はマーケティングにおいて以下の点で強みを持つ。
- 顧客理解力:営業で得た「顧客が何に悩み、どう決断するか」という一次情報を活かせる。
- 提案ストーリー設計力:営業提案で培った「相手を納得させる構成力」を施策の設計に応用できる。
- 数値意識:営業で培ったKPI管理・成果追求の姿勢がマーケ施策のPDCAにも直結する。
例えば「リード(見込み顧客)獲得」の段階で営業の声を活かすと、質の高い見込み顧客を集めやすくなる。このように営業とマーケは本来“表裏一体”であり、経験を横展開しやすいのである。
年収の水準
- 一般的なレンジ:450〜750万円程度。
- デジタルマーケ特化:SEO・広告運用・データ解析などを武器にすれば800万円以上も狙える。
- マネジメント層:チームを率いたり事業戦略まで担うと1000万円クラスに到達することもある。
営業職からマーケ職に移る場合、最初は同程度かやや下がるケースもあるが、専門性を磨くことで伸び幅は非常に大きい。
やりがい
最大のやりがいは「仕組みを作り、顧客を自然に集められること」である。
営業時代は訪問や架電など“攻めの活動”で顧客を探していたのに対し、マーケティングは“待ちの仕組み”を構築する。
自分が設計したキャンペーンやコンテンツが世の中に広がり、多くの顧客が問い合わせてくれる瞬間は営業とはまた違った達成感がある。
さらに、マーケティングは「数字」と「クリエイティブ」の両面を味わえる職種でもある。データをもとに戦略を立てる理系的な思考と、キャッチコピーやデザインなど感性を活かす文系的な要素が共存しており、バランス感覚を養える点も魅力だ。
将来性
デジタルマーケティングの需要は年々高まり続けている。広告やSNSだけでなく、データ解析・MA(マーケティングオートメーション)など、新しい領域が次々と広がっている。
- 専門領域を極めてスペシャリストになる
- 事業会社でマーケ責任者(CMO)を目指す
- コンサルティングやフリーランスとして独立する
いずれのルートに進んでも、営業経験者ならではの「顧客解像度の高さ」が強力な武器となる。
営業で培った顧客理解を“仕組みづくり”に転換したい人にとって、マーケティング職は極めて魅力的なキャリアパスである。短期的な数字ではなく、中長期で市場を動かすダイナミックさを味わえるのも、この職種ならではの醍醐味だ。
【一覧比較】営業出身者に合うキャリアはこれだ!
キャリアパス | 高年収 | やりがい | 将来性 | 向いているタイプ |
SaaS営業(FS) | ◎ | ◎ | ◎ | 提案型/論理思考タイプ |
コンサル | ◎ | ◎ | ◎ | 地頭×挑戦志向 |
マーケティング | ○〜◎ | ◎ | ◎ | 企画・数値分析好き |
カスタマーサクセス | ○〜◎ | ○〜◎ | ◎ | 伴走型/共感・信頼構築 |
営業企画/事業企画 | ○〜◎ | ◎ | ◎ | 数値ドリブン×全体最適志向 |
営業出身者からのキャリア転職事例
1. SaaS営業(フィールドセールス)へ
事例:人材系企業で新規開拓営業を経験していたAさん。数字目標の達成力と提案力を武器に、SaaS企業のフィールドセールスへ転職。
- 転職理由:単なる「モノ売り」ではなく、仕組みを売ることで顧客の業務効率化に貢献したいと考えた。
- 転職後の活躍:既存の営業経験を活かし、導入検討段階からROIを意識した提案を行い、大手顧客の導入成功を実現。入社1年目でMVPを獲得。
- ポイント:成果を「数値×課題解決ストーリー」で語れる人は、SaaS営業にスムーズにフィットしやすい。
2. カスタマーサクセスへ
事例:メーカー系のルート営業をしていたBさん。顧客と長期的な関係を築く力に強みがあった。
- 転職理由:新規開拓よりも、既存顧客を支援し成果を伸ばす仕事にやりがいを感じたかった。
- 転職後の活躍:SaaS企業のCSに転職し、導入後のフォローや活用支援を担当。顧客との共感力を活かして解約率を改善。アップセル率も大幅に向上。
- ポイント:営業で「顧客に寄り添う力」を培った人は、CSで“伴走型”の成功体験を積みやすい。
3. コンサルタントへ
事例:広告代理店で法人営業をしていたCさん。課題ヒアリング力と提案力には自信があった。
- 転職理由:自社サービスの枠を超えて顧客課題を解決できる立場に挑戦したかった。
- 転職後の活躍:ITコンサルに転職し、業務改善プロジェクトを担当。営業時代の「聞き出す力」が活き、顧客から信頼を得てプロジェクト成功を導いた。
- ポイント:営業での「課題解決型提案」の経験は、コンサルタントの業務プロセスと非常に近く、キャリアシフトしやすい。
4. マーケティングへ
事例:金融業界で営業をしていたDさん。営業数字は堅調だったが「もっと仕組みで顧客を集めたい」と感じていた。
- 転職理由:訪問営業中心のスタイルに限界を感じ、デジタルを活用した顧客獲得に挑戦したかった。
- 転職後の活躍:BtoBマーケティング職に転じ、営業で得た“顧客が響く言葉”を活かしてWeb施策を立案。質の高いリード獲得に貢献。
- ポイント:営業で「顧客心理」を肌で理解している人は、マーケティングで“刺さるメッセージ作り”に強みを持てる。
5. 営業企画/事業企画へ
事例:IT企業でフィールドセールスを経験していたEさん。現場で仕組みの課題に気づくことが多かった。
- 転職理由:個人で数字を追うよりも「営業組織全体の成果を底上げする仕組み作り」に携わりたいと考えた。
- 転職後の活躍:営業企画に転職し、顧客データ分析からターゲティング手法を改善。結果、組織全体の受注率を20%改善。
- ポイント:現場経験+データ意識を持つ人は、企画職で「全体最適の仕組み化」に力を発揮できる。
最後に:営業経験は“可能性の塊”だ
営業職は「潰しが効く」と言われる。
しかしそれは単なる便利な表現ではなく、実際にどんな業界・職種においても活かせる“普遍的なスキル”が備わっているからである。
顧客との信頼構築力、課題解決力、数字を追い続ける粘り強さ──これらはどんなキャリアに進んでも必ず評価される。
大切なのは、「自分はどの力を伸ばしていきたいのか」「どんな価値を世の中に提供したいのか」を言語化し、自分に合ったキャリアの方向性を描くことだ。営業経験はその出発点に過ぎず、可能性はむしろこれから広がっていく。
ただし、自分一人でキャリアの方向性を見極めるのは簡単ではない。特に、未経験の領域に挑戦する際は「どんなスキルが評価されるのか」「どんな企業が自分を求めているのか」を的確に把握する必要がある。ここでプロの力を借りることが、キャリアを一気に加速させる近道となる。
そこで以下のエージェントサービス活用を是非おすすめしたい。
上記のような人気職種の選考対策や非公開求人の紹介、さらには面接対策のサポートまで受けることができるためである。
転職活動を一人で進めるのではなく、第三者の視点を取り入れることで、自分では気づけなかった強みを言語化できる可能性が高まる。
「自分の可能性をもっと広げたい」と思った今が、キャリアを動かす絶好のタイミングである。
ぜひあなたにとって最適なキャリアの一歩を踏み出してほしい。